みの家の桜なべ

写真・文/織田城司 Photo & Essay by George Oda

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名物さくら鍋

深川にある馬肉料理店の老舗「みの家」
名物桜なべは馬肉と具材を入れた鍋に秘伝の味噌を溶きながらいただく、すき焼き風の一品。やや濃いめの味付けが江戸前なのであろう。

近くにある木場の職人に店の値踏みをされないようにと、贅沢な木材を使った店の内外装は昔からほとんど変わらない。馬の肉が桜色なことから、桜のマークをお店のアイコンにして、なべや天井の欄干に使う技は店舗装飾の参考になる。

メニューの「舌代」という表記や下足札にも風情を感じられて、小津安二郎や池波正太郎といった深川ゆかりの文化人が通った頃へとタイムスリップする。

食事の他にも味わいのあるお店だ。