シャツの裄丈

写真・文/織田城司 Photo & Essay by George Oda

シャツの裄丈は、常に上着の袖口からシャツのカフスを1センチぐらいのぞかせたり、上着を脱いだ時にシャツの袖口にふくらみがワンクッションつくぐらいが、全身を見た時に理想的なバランスです。

日本でシャツの裄丈は、肩幅の半分と袖丈を足した長さのことで、センチで表記されることが多く、ひとつの首まわりに対して、いくつか揃えて販売することが多い。欧米では、ひとつの首周りに対してしか、裄丈は長めの一種類という設定がほとんどで、首まわりはインチなどで表記されるが、裄丈はほとんど表記されていない。

この背景としては、シャツの袖口をカフスボタンできっちり止めれば、袖がそれ以上下がることはなく、上着からも適度にのぞくので、多少長くても気にしないという習慣があるからです。

日本では、シャツの裄丈を手首までの長さで、お選びになる方が多いが、手首までの長さで裄丈を選ぶと、肘を曲げた時に袖が引っ張られたり、洗濯で少し縮んだりすると、理想のバランスからは短くなるので、欧米のように長めをお選びいただくことをおすすめします。

手首で合わせるよりも、カフスのボタンを外したときに、手の甲の半分ぐらいまでカバーする長さを目安にされると良いでしょう。