笑いを極める

RAKUGO,JAPANESE CLASSIC COMEDY

文/赤峰幸生 Essay by Yukio Akamine
写真/織田城司 Photo by George Oda

〈え~、しばらくの間おつきあいねがいます)

近ごろの紳士服の着こなしといえば、とんと乱れに乱れております。足元の靴といえば先が細ながーい竹槍のようで、靴下ときたら何でもありのガラガラヘビ柄、上着はお尻丸出しのつんつるてん、コートはエリマキトカゲの黒づくめ、そして、ヘアースタイルと申せば、こらまた天に向かってそびえたつ雑木林!

こんな「まくら」から演目に入る枝雀落語にすっぽりはまる今日この頃、『かぜうどん』 『天神山』 『寝床』 『まんじゅうこわい』 『宿替え』なんぞ、何度も何度も聴いては、極めた噺家から学んでおります。

先日は天満天神の「繁昌亭」にまで足をのばして、上方落語の真髄を堪能してまいりました。

私も服の噺家として多くの方々の前で高座に上がることが多く、やはりどの道でも古典(クラシック)をしっかり学んでからこそ新作の存在があるのだと、今更ながら感じております。

紳士服の着こなしを極めることも毎日がお稽古です。まずはプレーンノットのタイドアップと、センタークリースの入ったスラックスという古典をお忘れなく。

これぞまさに、 「善取るマン」でございます。