年齢によって着こなす

文/登地勝志 Essay by Katsushi Tochi
写真/織田城司 Photo by George Oda

昨日の織田氏のブログでも紹介されていた、長崎の平戸。

この港を終着とした高倉健主演ロードムービー、『あなたへ』の試写会に行ってきた。

映画も素晴らしかったが、さっそうと舞台挨拶に立った健さんの姿に感動した。

ダークグレーのスーツ、白シャツ、シルバーグレーのネクタイ、そしてグレーの髪。81歳の男としては格好良すぎだ。

男性服の本来の姿は「年齢によって着こなす」と考えるが、まさに人間としての完成度と、着こなしの完成度が比例している手本だ。

そしてもうひとつ、寡黙なイメージの健さんだが、シャレのきいたスピーチが素敵であった。

年齢を重ねることで、洗練されたいものだ。